凛ーRINー
『稲妻』
稲妻が切り裂いた
濁った星空
広い空は二つに割れて
剥がれ落ちた
地面が揺れた
稲妻が揺らした
僕も揺れた
ここに存在するから
恐いほどに美しい
光の柱
太鼓を破ったような
そんな音
怖くはなかった
ただ魅せられた
あまりにも鋭い刃物のよう
裂かれた心
動けなかった
ただ見つめてた
まるで僕の中の時計が
針を止めたかのように
稲妻が切り裂いた
濁った星空
暗い雲は二つに割れて
別れて揺れた
雷鳴が鳴った
光を放った
僕は泣いた
ここに存在するから