【完】ワガママクイーン
「俺は生徒会、最初は面倒くさいって思ってたけど
今は楽しいぜ?メンバーも面白いし!」



「そう・・・。よかった・・・」



「百合愛は・・・違うのか?」



「・・・?違うって?」



「生徒会長になれて嬉しくないのか?」


百合愛は考え込むように黙ってしまった。


「百合愛・・・?」



「楽しいよ・・・?生徒会は」



「そっか・・・!」



俺がホッとしたのも束の間、百合愛は続けた。



「でも・・・。私が生徒会長じゃなくても良かった。」



「なんで、そんなこと思うんだよ?」



「ずっと、光輝の妹だからって期待されてきた・・・
でも・・・実際の私はただのワガママ女だもの!」


じ、自覚はあったのか・・・



「だから私は、ずっと努力して・・・!
誰よりも・・・誰よりも努力して・・・!」



しゃがみこみ黙々と話をする百合愛の瞳には
いつの間にか涙が流れていた。


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