私、恋をしている
1階の倉庫に着き、芳賀さんの姿を探す。台車にダンボールを積んでトラックまでゴロゴロと押して運んでいた。


「芳賀さーん!」


「お疲れ様」


トラックの脇で、立ち止まる。


「ところで舞ちゃん、話って…」


「塩谷さん、申し訳ないです」


芳賀さんが、真顔で塩谷さんに頭を下げた。


「な、なんだよ…急に…」


「せっかく女性を紹介してもらったんですが…塩谷さんのおかげで…お互いの気持ちが、わかったんです…」


「は………⁉︎」


「私たち、付き合うことにしました」


「えーっ⁉︎マジか…。和生に女の子紹介して、舞ちゃんを忘れさせようと思ったのに…」


え?2人で顔を見合わせた。



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