失ってから気付くもの

いたっ………くない……?



「えっ…?嘘……ひろ…き?なんで…」



嘘だ嘘だ嘘だ……弘樹が私なんかをかばってひかれるわけがない。


ありえないありえないありえない…。


隣にいたおじさんが救急車を呼んでくれたようだ。

その時に…弘樹が…。


「しず……だい…じょ…か?」


「やだっ……ひろき…ねぇ…」


「あーっ…良かった…」



なにが良かったの…?ねぇ…

弘樹はひかれたんだよ…?


私なんかのかわりに……。
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