I LOVE YOU
「ふー、今日は一段と疲れたなあ」
隣でニコニコする花菜。
「梨々夏は大変だったねー。ま、そのおかげで海斗君と話せたけどっ!」
「え、花菜、海斗になんか言ったの⁈」
「言わないよー」
よかった。花菜は嘘をつける子じゃない。
2人同時に靴を履く。
昇降口に翔君の姿が見えた。
バイバイ、と言おうとした時、翔君が私の方に駆け寄ってきた。
「あの…さ、ちょっと、いい?」
何かな。
あ、噂のこと⁈
俺を好きになられても困るとか、そういう話⁈
「う、うん…」
微笑んでる、花菜。
なんで笑ってるの⁈
私が、絶望のどん底に突き落とされるかもしれないのに…。
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