サムライプリンス
第四十四話
「おいっヒゲ坊主っ
イワンにこれだけ言っとけっ!」
「はっはいっ何でしょう?」
ケンは姿勢を正した執事に向き合い髪をかきあげながら告げる。
「俺が王子になったらスグ暴言吐くし王国傾くぜ
それに宮廷暮らしは窮屈で無理だ
王子になるべくして育ったイワンが適役だ
しっかりと
アンと王国を守れよって」
その言葉を聞き執事は安堵の表情を浮かべ涙ながらに
「はっはいっ
確かにお伝え致しますっ」
そう言って深々とお辞儀をする。