サムライプリンス
第二十九話 違えた運命
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季節は巡り
木枯らしが木々を揺らす頃ー
サムライ・モデル・エージェンシーに
一通の手紙が届く。
「ケン〜お手紙ょ〜!マリル王国から!どうしてウチに?!社交界デビューかしら!」
「ふっ王女にでも見染められたか」
ケンは不思議に思いながらも
ワザと冗談めかして言う。
「きゃー!ま、でもケンの美貌ならありえるわ〜!でも王国は今はそれどころじゃないようだけど…」
「?…それどういうことだ?」
「え?ケン今週発売のスクープ読んでないの?ほらコレ!」
ケンは社長からゴシップ誌を受け取る。