サムライプリンス
第三十話
マリル王国からの手紙はアンからではなく執事からのもので
都内にあるマリル王国大使館への招待状が入っていた。
「ケン様ようこそおいで下さいました。お久しぶりでございます。」
半年前と変わらぬ風貌で
執事が出迎える。
「おぅ、ヒゲ坊主。半年振りだなっ!」
ケンは通された応接室を
ぐるっと見渡す。
「なぁアンいるのか?」
そう尋ねると執事は口ごもり…
「あ…いえ…
本日はーー」
そう言いかけると
ガチャッと
向かいのドアが開き
思いもよらない人物が
そこに
いたーーー