俺の魂を狂わす女

「沢木、そっちはどお？」

「うん、あとはキャビネットだな。」

「了解。」

全てを運び入れ

２階の窓にブラインドを取り付け

１階はエントランスにマットを敷き

ソファとラグを並べた。

俺はカフェマシンにスイッチを入れ

沢木と真新しいソファに落ち着いた。

コーヒーの香りが漂ってきた。

「お疲れ。」

と二人でカップを持ち上げた。

「ひと息ついたな。」

「日高、２階の一角に仮眠を取れるスペースを置きたいんだけど。」

「沢木が必要だと思うならいいよ。」

「ありがとう。通販でソファベッドを探すよ。」

「女を連れ込むなよ。」

「それはおまえだろ？」

俺たちは笑い合った。