俺の魂を狂わす女
γ.急展開
ラボは新人研修が終わり

多忙な日々が続いたため

その日私は午後休を取った。

特に予定を入れず

ただのんびりとした時間を過ごせれば

それだけで良かった。

駐車場へ行くと隣のビルの前で何やら騒がしい声が聞こえた。

男性が携帯電話で話しているには少しばかり声が大きく

何かトラブルがあったようだ。

いつものバイクは見当たらなかった。

今朝出勤した時あったかどうかは覚えてない。

その男性は少々慌てていた。

「とにかく今は手が離せないんで後で行きます。わかりました。」

誰かしら?

バイクの男性はいないようだ。

「こんにちは。どうかされました?」

私は後になって

どうしてあの時彼に声をかけたのかを考えることになった。

「どうもこうも相棒が事故ってしまって。」

私の心臓がドクッと音を立てた。

「あの、事故ったって、もしかしたらバイクの方ではないですよね?」

「失礼ですが、日高と知り合いですか?」

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