とらぶる☆めえかあ
「会長、包帯どうしたんですか?」


そう、朝は名簿を持っていたはずの手にグルグルと随分雑な巻き方の包帯。


「ああ…これね。昼休みの騒ぎは知ってる?」


「一部始終は見てませんけど…まさかその時に!?」


私が叫ぶと、会長は「そう」と苦笑い。

振り下ろした刃物を止めたときに負った傷らしい。

つまり、私が丁度教室に戻ろうと歩き始めた時に会長が男子生徒の自殺を止めたことになる。


「すごいですね…私なんてその場から逃げ出したのに」


「それがいいよ、刃物持ってる人間に突っ込む必要なんてないさ。これめっちゃ痛いし痒いもん」
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