ラブ☆チョイス



たっ、助かった……。


っていうか、どこかで聞いたことがあるような声……。



そう不思議に思い、恐る恐る声の主を見ると……



「あぁ!?ヨウ!」


「気安く呼び捨てしてんじゃねーよ」



何と私を助けてくれた声の主は、合コン前に私がギャルのしつこい逆ナンから助けたヨウだった。



なっ、何でヨウがいるのー!?



「痛ぇな!誰だよ、お前!?」



私が驚く中、蹴り飛ばされた高木君が起き上がってヨウを睨む。


しかしそんな高木君に怯むことなく、ヨウは至って冷静な様子……。



「俺?何かコイツの彼氏らしい」


「はっ、はぁ!?彼氏!?」



ヨウは何食わぬ顔で親指を私に向けて、あらぬことをサラッと答える。



「ちょっと待てぃ!私がいつアンタの彼女になった!?」


「知るか。自分で俺のことをギャルに彼氏だって言ったんだろ」



えぇー!何、その滅茶苦茶な答え!?あれは冗談に決まってるでしょーが!



私は高木君を無視して、ワケのわからないことを言うヨウと睨み合った。



「嘘つけ!こんな平凡で特に可愛いわけじゃない女子がお前みたいなイケメンを彼氏にできるわけないだろ!?」


「おいおい!お前、今さり気なく失礼なこと言ったな!」



高木君はヨウの言うことを信用せず、更に怒りのボルテージを上げる。



っていうか、高木君……私のこと平凡で特に可愛いわけじゃないって思ってるってことは……



やっぱり女子なら誰でも良かったんかい!



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