ラブ☆チョイス
「あっ、朝っぱらから何てことを言うのよ!」
「えぇ~!だって合コンと言えば最後にヤるのがお決まりでしょ?」
「お決まりじゃない!」
常識をことごとく覆すような発言を発言する綾に私の体力は半減した。おかげで男子からの視線が痛い。
よくもこう下ネタばかりがでてくると、綾の頭の中は一体どうなってるか見てみたいわ……。
なんて言えばきっと綾のことだから調子に乗って下ネタばかり言うだろうな。
「綾、残念だけど結芽はヤッてないらしいよ~!」
「マジで!あんた、どこまで純情を貫くつもり!?」
「純情を貫いてるとかじゃなくてよく知らない男の人と……その……体の関係をもつなんてあり得ないから!」
モモの言葉に驚く綾に私は言い返してやると、なぜかモモと綾にすごく可哀想な奴を見るような目で見られた。
ねぇ?私、今間違ったこと言いました?ねぇ?言いました?
「まぁ、恋愛ビギナーの結芽にはまだ足を踏み入れられない領域だから仕方ないか」
「はいはい。もう何とでも言ってください」
綾にバカにされるのはいつものことだから私はもう言い返すのも面倒になり、適当に聞き流す。
私と綾、そしてモモの3人は高校からの知り合いでいつもこんな感じに仲良く一緒に過ごしていた。
2年生になってもそれは変わらない……そう思っていたのに……
私の楽しい学校生活はもうすぐとんでもない形で大きく崩れるのだった。