ラブ☆チョイス
「工藤 嵐士、工藤 陽 ……」
私の隣が工藤 嵐士(クドウ アラシ)君で、綾の隣が工藤 陽(クドウ ヨウ)君という男の子。
同じ工藤って苗字だ……。双子かな?
っていうか、工藤 陽君って昨日の失礼男"ヨウ"と同じ名前じゃん。
「あぁ!工藤兄弟か!」
「工藤兄弟?」
私が席に戻り隣の人達の名前を言うと、どうやら翔君の知り合いのよう。
「おぅ!双子なのかと思いきや実は兄弟でさ、3学期の終わり頃に転校してきたんだ!2人共超イケメンなんだぜ」
「へぇ~!そんなイケメンな兄弟が同じクラスで隣の席なんてラッキーだね、結芽!」
「うっ、うん……」
翔君の話を聞いて楽しそうな様子の綾。しかし私は正直イケメンが隣の席っていうのにあまり嬉しく思えなかった。
何でだろう……。工藤兄弟なんて全く知らないのに、なぜか知り合いのような気がしてならない。
うぅ……嫌な予感がする。
━━ガラガラ
するとまた教室の扉が開いて誰かが入ってきて、その瞬間、なぜか女子達が色めき立っていて騒がしくなる。
その声に私達は一斉に教室に入ってきた人物を見た。