ラブ☆チョイス
えっ?
パーマがかった黒髪と━━
えっ?えっ?
えりあしが少し長めの茶髪━━
━━ガタン
「おはよ。自称ヨウの彼女」
「なっ、何であんた達が居るのー!?」
「……うるさい」
何と、私の嫌な予感は見事に的中。
私と綾の隣に座ったのは昨日私が逆ナンされているところを助けてあげたヨウと、そのヨウと一緒にいた茶髪の彼だった。
私は驚きのあまり大声を出してしまい、彼らから数メートル離れる。
「あはは~!怖がらなくてもすぐには食べないからおいで」
「すぐには食べないって、そんな怖い発言をする男の隣に座れるか!」
相変わらず軽い口調で話す茶髪の彼に思いきり恐怖を感じ、鳥肌が立った。
「何?嵐士、ゆめっちと知り合いなの?」
「まぁね~!厳密に言うと俺よりヨウの知り合い!」
「………」
翔君は茶髪の彼に話し掛けると、茶髪の彼はヘラヘラと笑いながら答える。そして会話の中に名前が入っているにも関わらず、ヨウは無表情……。
茶髪の彼、嵐士って名前なんだ……。
っていうか、ヨウも話の内容に入ってんだから反応しろよ。
「とりあえずもうすぐ先生が来るから結芽も諦めて座りな」
「うっ、うん……」
結局逃げることなんてできず、私は綾に手招きをされておとなしく席に座った。