たんぺん。


笑い声のした方向を見ると、どっかで見たことあるようなないようなどちらかといえばないような顔がそこにはあった。

「どちら様でしょうか?」

思わず話しかけてしまった。
怪しい知らない人には話しかけちゃいけないと小学生のときにあれほど言われてたのに。


「ブッ…!つか、った、ブハハハハ!」

だめだこいつ。早くなんとかしないと。本格的に頭がイってる。




…ん?






今、塚田っていった!?知ってんの私のこと!
ゴメン、どちらかといえばない男くん。知り合いだったようだね。

「ハー…、笑った。………!?塚田、何してんの?」


懺悔の儀式です。
ゴメン名前忘れてて。


「あ、覚えてねーの?去年出席番号割と遠かった木村だよ!木村大和。」


遠かったんかい。そら忘れるよ。接点無いじゃん。

「いやー、まさか塚田がこんなところで白目むいてるなんて思わなくって。」

見てたのかよ!超恥ずかしいじゃんやめろよ。


てか、さっきから通行人にガン見されてるんですけど。
あ、まってそこのイケメンさん通報しないで。

怪しくないから!

健全な女子校生だから!ほら、ヤンキーでもないよ!

髪は痛むから染めてないよ!ピアス穴も痛そうだからあけてないよ!ドラッグもやってないよ!肌荒れそうだし!万引きなんてまずできる器じゃないよ!チキンだよ!最近の中高生なんて皆そんなもんだよ!


私が必死に訴えると分かってくれたらしい、ガン見イケメンはいなくなった。


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