風車。



「中学は、二年からバレーしてた」

「マジか!丁度いいや、俺らとバレー部いかね?」

「"俺ら"?」

「そーそー。あ、でも無理には誘わないからさ。んじゃっ!」


自分で誘って自己完結した木造は飛鳥から離れていく。

何だったんだと追った視線の先には木造と、あともう一人。

(…………あ、)

新入生代表の、唐草(からくさ)だ。下の名前は確か、ひかるだったか。

複数形だった理由を見付けて飛鳥は好奇心が膨れ上がるのを感じた。

バレー部、木造はそう言っていた。なら唐草もバレー部に入るんだろう。

仮入部期間に見学に行って、特に問題も無かったから入部を決めた。



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