好きになっちゃダメなのに。
「……っ、私は、速水くんのことを誰より支えたいと思ってるから!速水くんの力になれるなら、恥ずかしくたって頑張るよ!!」
優しげな微笑みひとつでドキドキさせられていることが悔しくて、私はどうにか言おうとしていた言葉を最後まで言い切った。
また、沈黙が流れる。
「……晴山さん」
ゆっくりとその沈黙を破った速水くんは、もうさっきまでの優しげな瞳はしていなかった。
……勘違いかもしれない。
気のせいかもしれない。
だけど。
「……ありがとう」
少し掠れた声でそう言った速水くんは、泣きそうに見えた。