秀才くんの子育て日記
『血が繋がってないなら尚更。血のつながってない奴に父さんの会社はあげないよ。』
「ふふっ………そうか。いい返事が聞けてよかった。…………ところで、ナギちゃんは早く出ておいで。」
え?
「あの、ごめんなさいっ」
玄関から繋がる廊下に立っていたのは、奏を抱えたナギだった。
いつからいたの?
「どのみち、君にも話そうと思ってたんだ。一石二鳥だ笑 さ、この話はやめよう。」
「おじちゃんー」
「カナデちゃん、久しぶりだね〜」
さっきの真剣な話をしていた父さんの姿は跡形もなく消え、奏とじゃれあっていた。
『はい、ナギ。』
いつもどおり、リンゴジュースを手渡した。