秀才くんの子育て日記



「早瀬。今度は大丈夫よ。」

「え………?…」


 今度はカナタが助けに来てくれる。

 けんさんも姉さんもいる。


「早瀬、少し待っていて。」

「はい。」



 カバンから紙とペンを出してただ、伝えたいことを書く。


「ねぇ。」


 近くにいた男子に声をかけた。


「なんですか?」


 心底嫌そうな顔をしている男。


「東雲奏多って人にこれ、渡して。」

「自分で渡せば?」

「…………もう、行かなくちゃいけない。ケータイも使えないの。お願い」


 そう言って、早瀬の待つ車に乗り込んだ。




 大丈夫、信じてる。



 SIDE END



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