秀才くんの子育て日記



 校門のとこにナギはいない。


 遅すぎた?


 でもそしたら連絡が入ってるはず。


 こんなの初めてだ、嫌な予感しかしない。


「なぁ、アンタ。東雲奏多か?」

『えっ?』


 振り返ると、目つきの悪い、ほんとに目つきの悪い男。


「校門に立ってた女に、渡してくれって頼まれた。」


 男が手に持っているのはルーズリーフ。

 きれいに折りたたんである。


『………くっそ………』


 なんで先に乗り込むかなぁ


 準備、もう少しかかるんだよね……


 ってか、迎えが来たのか。


 腹立つわ……………


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