秀才くんの子育て日記


『とりあえず……どうぞ。』


 パソコンを片手に話す俺。


 隣にお茶を持ってきたハヤテが座る


「ナギお嬢様の……執事をやっておりました……先ほど、ナギお嬢様をお迎えにあがったのも私です。」


 半泣きの執事は申し訳なさそうに下を向いている。


「ナギお嬢様がされてきた仕打ち、我々使用人は一部だけかもしれませんが存じ上げております。」

『ならっ…どうして!!』


 キッと睨みつけると、執事は土下座した。


「………ころ………され……るんです…」


『?!』


「今まで何人も、何人も………」


 チッ


 思ってた以上に最悪だ


 使用人は悪くない。


 毎日、死の恐怖に怯えながら仕えてきたんだ。


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