私とイケメンヴァンパイヤの恋。
「美森さん。そろそろ吸わせて下さい。」
「は、はい。」
「のどがカラカラです。」
ちくりと首筋が痛む。ゴクゴクと
のどを鳴らす音が聞こえる。
「せ、先生。瑠薔薇先生!」
「あ、失礼しました。ついつい
 飲みすぎてしまいましたね。」
「貧血になっちゃいますよ。」
「いいものがあります。どうぞ。」
渡されたものは紙パックのジュース。
「これは?」
「鉄分たっぷりのジュースです。
 貧血にはピッタリです。」
「あ、ありがとうございます。」
見たことも聞いたこともないジュース。
何が入っているのかも知らない。
なんか怖い。お腹壊さないかな?
「なにか不満があるのですか?」
「え?」
「とっても嫌そうな顔をしています。」
「嫌じゃないです。」
「ウソはよしてください。」
「う、うーんと」
「言わないとわかりませんよ。」
やさしい声にドキッとしてしまった。
「全く知らないジュースだからお腹
 壊さないか心配です。」
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