私とイケメンヴァンパイヤの恋。

「目あけろよ。」

ゆっくりと目を開いた。やっぱりきれいな薔薇の庭。美しい。するとどこかから声が聞こえてきた。

「あれ？月希様じゃないですか？」
「誰だよ。」
「忘れてしまいましたか？」
「忘れてねぇよ。忘れたくてもな。」
「ふっふっふ。そちらのお嬢様はどなた？」
「関係ねぇだろ。首をつっこむなよ。梨生奈。」
「久しぶりに名前を呼んでくださいましたわね。照れますわ。月希様に名前を呼ばれるなんて。」
「きめぇ。」
「そんなこと言わないでくださる？」
「行くぞ。美森！」
「あら？そちらのお嬢様は美森というのですか？」
「行くぞ！」

ものすごい力で手を引っ張られた。でもなんとなくわかったからあえてなにも言わなかった。きっと月希の元カノだ。見てればわかる。なんか寂しく感じた。