Love Game
スキャンダル
あれから数日後
私は仕事でハワイに来ている。
今回の仕事は雑誌の特集で、その人は桐原敬吾。
久々に一緒の仕事なんで楽しみなんだけど…
これが漣にバレるとまたご機嫌悪くなるんだろうな…って私何考えてんの。
関係ないじゃない。
第一これは純粋に仕事なんだから。
今、漣とは距離を空けてる方がいい。
自分の気持ちとこれからどうするかを考えないとならないんだから。
「瑞希、どうした?ぼんやりして」
「あ、ううん。やっぱり暑いなって思って」
今は昼休憩。
「瑞希」
「ん?」
「まだあの男を引きずってんのか?」
敬吾君は私がアイツと別れたことを知っていて、余計に心配してくれていた。
私がお祖母ちゃんを亡くしたのと彼に裏切られたダブルのショックを受けていると。
だからあの時『大丈夫か』って電話をしてくれた。
「ハハハ…まさか。引きずってるわけないよ」
「なら、いいけど」
「フフフ…ありがとうね、心配掛けて」
「妹の心配すんのは当然だろ」
「お世話になります、お兄ちゃん」
「ハハハ…」
私達が話しをしているところをまさか写真に撮られているなんて知らなかった。
だってこの撮影隊と敬吾君のスタッフは私達の関係を知っていたから。