Love Game
RuRuRuRu
携帯を見て
「漣」
「もう帰ってる?」
「うん。どうしたの?」
別れてまだ1時間も経ってないんですけど。
「ん。ちゃんと帰れたかなと」
はぁ~
子どもじゃないんだから。
「ちゃんと帰ってるわよ」
「何か瑞希…冷たい」
「……」
これが天下の『クールビューティ』と巷で言われている無口でポーカーフェイスで有名なイケメンモデルの漣ですか?
まるで別人物。
「瑞希、聞いてる?」
「聞いてます。って冷たいって何なのよ?」
「その言い方が冷たい」
「悪かったわね。暑いからちょうどいいんじゃない?冷たいくらいの方が」
「ククク…」
笑ってるし。
「漣、別に用事はないんでしょう?」
「そんなに俺と話すのがめんどくさい?嫌?」
何だか本当に邪魔臭くなってきた。
「瑞希」
何ですか?
そのシュンとした声は。
「そんなことないわよ。ただ、もう遅いからね。漣も私もまた明日早くから仕事だから。もう寝なくちゃ」
「瑞希と一緒に寝たかった」
「……」
「瑞希…」
あ~
また誘惑するような甘い声を出すんだから。
「漣」
「愛してる」
「……」
「瑞希」
「漣…恥ずかしい」
見えないからいいけど私真っ赤なんですけど。
「ククク…瑞希も言って。それを聞いたら寝るから」
「……」
「瑞希」
あ~
そんなハスキーボイスで言わないでよ。
逢いたくなるじゃない。
「あ、あ、愛してる」
「…ん。おやすみ」