Love Game
「瑞希」
「うん?」
「あの時は迷惑かけたな」
ハワイでの一件。
電話では話していたけど敬吾君と会うのはハワイ以来だもんね、そう言えば。
「ううん。敬吾君もちゃんと説明してくれたし、由布子先生達も違うって言ってくれたし大丈夫だったよ。私には取材来なかったもん」
どれだけ調べても友達以外に何も出なかったからマスコミも諦めたらしい。
まぁ、敬吾君とのことはいいのよ。
問題はやはり漣との…
RuRuRuRu
あっ!
「ちょっとごめんね」
携帯を取り出して…
漣!!
どうしよう。
「瑞希、出ないの?」
「あ、うん。ちょっと。真帆、部屋借りるね」
寝室に入り
「はい」
『遅い』
「……」
出るのが遅いと怒ってるし。
「どうしたの?絵梨香ちゃん達と一緒」
『瑞希も来ると思ってた』
「先に約束あったから。それに今日別に逢う約束してないし」
『でも逢いたかった』
「……」
『今晩は逢えない?』
囁くような声で甘えてくる。
「ごめん。久しぶりに友達と合ってるから。たぶん遅くなるから」
『はぁ~仕方ないね。じゃあ気をつけてね。なるだけ早く家に帰って』
「分かりました。心配しないで。漣も気をつけてね」
『ん。じゃあ』
「うん」
携帯を切って
ふぅ~
何だろう、この虚脱感は。