Love Game
「じゃあメイク始めましょうか」
漣が椅子に座りメイクを開始する。
「じゃあお願いします。ちょっとスタッフと打ち合わせして来るんで」
「はい」
矢野さんがメイク室を出て行き
「あっ!」
漣が私の腕を掴み引き寄せ
「…ゥ~ゥゥン」
いきなりキスを。
それも深く…
こ、これはヤバいんじゃ。
漣の胸を叩き押し
「ハァハァハァ」
唇は離れたけれどまだ漣の膝の上。
「れ、漣…だ、誰か来たらどうすんのよ」
「……」
首筋に顔を埋めてるし。
「れ、漣てば。お願いだから…メイクしなくちゃ」
「瑞希は俺が欲しくない?」
「……」
は、はぁ?
この人は朝から何を言ってるんでしょう?
「俺は瑞希が欲しい」
い、いや欲しいと言われても…
「漣、仕事だよ」
「分かってるよ、それくらい。だけど久しぶりに逢えたんだからキスくら い」
な、何なのよ、その瞳は。
そんな瞳で見られたら怒れないじゃない。