Love Game
マンションから出て待ってるとバンが止まった。
「瑞希さん」
矢野さんが助手席のドアを開けてくれて
「おはようございます」
「おはようございます、矢野さん、漣君」
漣は後部座席に。
Tシャツにジーンズ、キャップに何故かサングラスじゃなくて眼鏡を掛けてる。
漣って目が悪かったかしら。
「おはよ」
ハスキーな声で気だるく挨拶を。
「漣は寝起き悪いですからね~」
矢野さんがすかさずフォローを入れている。
「あ、そうなんですか?漣君、つくまで時間あるから寝ていたら」
漣の寝起きの悪いのも今ご機嫌が悪いのも分かってるけど…
ちょっと嫌味ぽく言っちゃった。
ミラーに映る漣の顔が私を睨んでる。
「そうだ漣、寝てろよ」
「ん。ありがと」
BuBuBuBu
あら携帯
取り出して見るとメール
差出人は…後ろに座ってる男性からでした。
クリックすると
『誰のせい?』
機嫌が悪いのは私のせいだと言いたいんですか?
携帯を閉じて片付けた。
誰が返信するもんですか。
お子様の相手をしてる程、暇じゃないし。
――
―
ブルッ!
な、何か殺気を感じた。