Love Game
ロケ先のヨットハーバーについて
一軒のクラブハウスを借りてそこで支度を。
「じゃあ漣君、メイクしましょうか?」
一部屋をメイク室にして
とにかくメイクより日焼けよね。
日焼け止めを確り顔だけじゃなく首や手にも塗る。
「瑞希」
「はい?」
2人きりになったのを確かめて漣が
「俺をからかって楽しんでる?」
「えっ?」
いったい何のこと?
「夕べの電話といい、さっきの車でといい」
「べ、別にからかってなんかいないわよ」
被害妄想だわ。
「ガキ扱いするし、メールの返事も」
「……」
「……」
「あ、あのね、さっきのメールにどう返事をすればいいのよ?横に矢野さんがいるのに。それにね『誰のせい』なんてメールにどう返事をすればいいのよ?」
「……」
漣が目を伏せた。
フフフ…
こんなとこが子どもぽいってか可愛いんだけど本人に言ったらまた臍を曲げそうだし。
メイクを終りヘアにかかる。
また鏡越しに私を見つめてる。
あまりにじっと見られてると気詰まりで
「ね」
「ん?」
「漣って目が悪かったっけ?」
「いや」
「じゃあ何でさっき眼鏡を」
あら、漣の顔が少し赤く。
「漣」
「…昨日、瑞希が」
「私が」
「眼鏡が似合うって」
「……」
「……」
2人とも赤くなった。