Love Game
「ちょっと調子に乗ってた俺を『それがどうした』みたいな…『 私は貴方のファンじゃないし興味もない。失礼だけど芸能人ってファンあってじゃないんですか?何か勘違いしてませんか?』って面と向かって言い放ったんだよ。あれには参ったね。鼻をへし折られたつうか…瑞希も気になってたから彼女に、芸能人に興味もない彼女に逢わせたんだろうな。桐原敬吾はまだ対したことはないってことを分からせるために」
「……」
何か…瑞希らしいし、その彼女も凄い。
「その時だな、何にも知らない素人に馬鹿にされて堪るか、絶対振り向かせてやるって… ハハハ…結局、彼女に惹かれてたんだけど」
また酒を煽る。
照れ隠しか。
「俺、この世界に入るまでも女に不自由しなかったんだよ。何もしなくても向こうから寄って来た。漣もそうだろ?」
「は、はぁ」
「初めてNOって言われてムキになって…ハハハ…ホント形振り構わずって感じだったな。その内に向こうも諦めたつうか根負けして付き合ってくれることに…その頃には俺、完全にイカれてた 」
「……」
桐原さんを此処まで惚れさせるなんて…
てか流石に瑞希の親友だな、どことなく似てる。
「俺、来年結婚するんだ、彼女と」