Love Game
「えっ?」
桐原さん結婚すんのか。
「あぁ。俺としてはもっと早くって思ってんだけど…彼女が今、 幼稚園の年長組の受け持ちだから卒園だけはって待たされてんの 」
「桐原さんが待たされてんですか?」
「そっ!だから来年の4月に身内だけでする。瑞希が花嫁の仕度をしてくれることになってる」
「発表は?」
「うん。しないわけにはいかないけど彼女は表には出さない。って、それが条件なんだけどな」
「条件ですか?」
「そっ、条件。アイツは俺を芸能人扱いしてない。ただ仕事だくらいにしか。だから余計な口出しはしない」
「はぁ。あの~」
「ん?」
「瑞希…さんと雑誌に載った時」
「ハハハ…あれは怒られた」
「…やっぱりヤキモチ」
「違う違う。脇が甘いって。『瑞希を傷つけたら結婚しないからね。別れるからね』って」
「えっ?」
「『貴方は芸能人だからいいけど、瑞希は一応業界で仕事はしていても一般人なんだからね。今は瑞希に彼氏がいないからいいけど、もしいてややこしいことになったらどうすんの』ってハワイの俺に電話でガンガン説教してた」
「……」
な、何か凄すぎる。