Love Game



ピンポーン

「あ、帰って来た」

真帆がいそいそと玄関に。

「真帆さんってチャーミングだね」

「うん?そうね。真帆は可愛いわよ。特に敬吾君の横にいる時は」

スティックキュウリを摘まみながら

「瑞希は?」

「えっ?」

「俺の横にいる瑞希は可愛い?」

私の耳元で

「ば、馬鹿!そんなの知らないわよ」

「ククク…可愛いよ瑞希は」

「な!」

何でこんなとこでこんな恥ずかしいことが言えるのよ?

やっぱり『たらし』なのかしら。

漣を見ると嬉しそうに笑ってるし。

「よ、瑞希に漣。遅くなって悪かったな」

「敬吾君、おかえりなさい」

「桐原さん、お邪魔してます」

漣が姿勢を正して。

やっぱり漣にとって敬吾君は先輩だもんね。

でも漣って体育会系なのかしら。

「漣、そんなにしゃちほこばるな。普通でいいから。…って、お前って体育会系?」

敬吾君もそう思ったみたい。

「小中高とサッカーしてました」

そうか、サッカー少年か。

初めて知ったわ。


< 251 / 539 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop