Love Game
「妬くことなんて」
「妬いてねえし」
「フフフ…」
少し顔に赤みが射してますけど。
「じゃあライヴ行こうよ。今週の金曜日」
「あ、うん、もうチケット持ってるの」
「えっ?」
「1ヶ月ほど前に仕事した時に招待してもらったの」
「そうなんだ。じゃあ一緒に。関係者席だよな?」
「あ、うん。いつもは一般席なんだけど今回は絵梨香ちゃんと行くから」
「えっ?絵梨香と行くのか?」
「うん。コンサートの話をしたらその日なら大丈夫だから行きたいって。漣が行くの知らなかったし」
「……」
「向こうで会える」
「一緒には行けないんだよな」
絵梨香ちゃんと行く行かないの問題以前にそんなメジャーなコンサートに一緒に行けるわけないじゃない。
「漣はチケット何枚」
「2枚」
「じ、じゃあさ、矢野さんと行けば? 絵梨香ちゃんも喜ぶし。ほら絵梨香ちゃんも矢野さんと一緒に行くことは出来ないし。向こうでバッタリ会えるのもいいかも」
「う~ん そうだな。瑞希、打ち上げは?」
「うん、誘われてるから絵梨香ちゃんと顔を出すことに。メンバ ーに絵梨香ちゃん人気あるし」
「ん。仕方ないか」
はぁ~
やっと機嫌直してくれた。
だけど何で私がご機嫌とらなきゃいけないのよ。
本当に手が掛かるんだから。