Love Game
お昼になり
落ち着いた店構えのカフェを見つけそこに入った。
年齢のいったご夫婦2人だけのお店みたい。
店内には静かにクラシックが流れ落ち着いたいい雰囲気。
私達の他にもお客さんはいるけど、やはり年配の方達だから誰も漣には気づかない。
「いらっしゃい。何になさいますか?」
ママさんの笑顔がふんわりとしていて優しい。
「今日のお薦めってなんですか?」
「フフフ…全部お薦めだけど、オムライスかな」
「じゃあ私はオムライスで」
「俺はハンバーグランチで」
「はい。ちょっとお待ち下さいね」
ママさんが下がって
「いいお店ね」
「だな。何だか落ち着く」
「うん」
私達も話しはせず、この穏やかな空間を楽しむ。
「はい、おまちどうさま」
「ありがとうございます。わ、美味しそう」
「温かいうちに召し上がって」
「はい」
「いただきます」
ふわふわ玉子にスプーンをいれて口に。
う~ん
「美味しい」
「このハンバーグも美味い」
漣も美味しそうにパクついてる。
「瑞希」
「うん?」
「一口」
「……」
「ね、一口」
飛びきりの笑顔で
絶対確信犯なんだから。
「じゃあハンバーグ一口頂戴」
「……」
「ね」
「仕方ないな」
仕方ないってそれはおかしいと思うのは私だけ?
「お皿取っ替えっこね」
漣にオムライスを渡してハンバーグを私の前に。