Love Game
「ね、瑞希」
「う、うん。じ、じゃあ預かるだけ預かる」
「何だよ、その言い方」
「……」
だって…
やっぱり…
「まぁ、いいや。ちょっと待ってて」
漣が寝室へ行き
「はい、これ」
鍵を私に。
その鍵を見ながら
「じゃあ確かにお預かり致します」
頭をペコッと下げると漣も
「よろしくお願いします」
頭を下げた。
「ハハハ…『フフフ…』」
「じゃあ晩御飯の支度をするね」
ソファーから立とうとしたら腕を掴まれ
「えっ?」
「瑞希の合鍵は?」
「えっ?」
私の合鍵?
「預けてくれないの?」
額に額をくっつけて
私の合鍵なんて渡せるわけないじゃない。
「だ、駄目だよ。漣が私の家に来るのは絶対駄目!」
いくら変装してもこれだけの長身にイケメンだよ。
バレないわけないじゃない。
うちのマンションはこんな立派なマンションじゃなく普通のマンションだし。
「……」
漣の顔が…
「漣、ごめん」
「……」
「仕方ないよ、分かって」
「……」
「ねぇ、漣ってば」