Love Game
「漣」
「……」
「漣ってば」
「はぁ~瑞希にそう言われたら仕方ねえな」
首筋から顔を上げて
「漣、ごめん」
「瑞希が謝ることは何もないから」
「漣」
「俺が子どもみたいに駄々を捏ねただけだし…かっこわりぃ」
「漣はかっこ悪くなんてないから。 かっこいいよ」
「フッ ありがとう」
「漣」
「ん?…」
漣の唇に唇を重ねて
――
―
離す。
「瑞希…ひでぇ~」
な、何が酷いの?
「キスされたら離せなくなる」
「えっ?」
慌てて漣から離れようとすると抱き返されて
「もうちょっとだけ、このままで」
「う、うん」
――
―
「じ、じゃあ帰るわ」
「ん」
タクシーを呼んで
「金曜日にライヴでな」
「うん。明日テレビ見てるからね」
「あぁ」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
漣の頬に
チュッ!
マンションを出た。