Love Game
矢野さんも私達を見て驚いている。
漣が
「あ、絵梨香、瑞希さん、こんばんは。2人も来てたんだ」
わざとらしくとぼけてるし。
「あ、れ、漣君、矢野さん、こんばんは」
「こんばんは」
私も2人に挨拶をして
矢野さんも直ぐにいつもの笑顔で
「こんばんは。絵梨香ちゃん、瑞希さん。珍しいね、こんな所で会うなんて」
「瑞希さんが行くって聞いたからついて来ちゃったんです」
「えっ?じゃあ瑞希さんがファンなの?」
「はい。時間が合えば来てるんです」
「へぇ~俺もたまに漣と一緒に来るけど会ったことないですよね」
「はい。いつもは一般席だから」
「私が行くって行ったから此処の席にしてもらったの。瑞希さんはアリーナの方が好きなんだけど」
「あぁ、なるほどね」
矢野さんが周りを見回して
「確かに居心地が」
「はい」
笑いながら…
私や矢野さんは裏方だから居心地悪いのよね。
漣は黙って見ている。
「漣君達の席は?」
「あ、俺達は…っと。この前の席だな」
私達の一列斜め前。
「じゃあ」
矢野さんに急かされて席へ 。