Love Game
「キャ~わぁ~」
あっ!
割れんばかりの拍手と歓声に慌ててステージに。
ラストの曲が終わってメンバーが袖に捌けていた。
アンコールを求める拍手が鳴り響き再びメンバーがステージに現れアンコー ルに応えていた。
いつもなら私ものってるとこだけど今日は…
見ないようにと思うんだけど知らぬ間に斜め前の席を見てしまう。
――
―
アンコールが終わり会場が明るくなった。
「瑞希さん、よかったね~」
絵梨香ちゃんはライヴを堪能したらしく高揚している。
「うん、楽しかった」
私も話を合わせる。
「これから打ち上げいくんでしょ? わぁ~私、興奮してる」
「フフフ…大丈夫?今からそんなで。緊張することなんてないよ。彼等も絵梨香ちゃんに会えるのを楽しみにしてたもん。なんたって『絶対に連れて来て下さいよ』って念を推されたんだから」
「嬉しい。じゃあ行きましょうよ」
声を潜めて
「麻耶さん、漣君達と一緒かしら?」
絵梨香ちゃんの視線の先を追うと漣と麻耶さんが何か話していた。
「さぁ、どうなんでしょうね?とにかく絵梨香ちゃん行こうか」
「そうね」
知り合いに挨拶して絵梨香ちゃんが
「麻耶さん、漣君、矢野さん、じゃあ失礼します」
「失礼します」
私も挨拶をして会場を後にした。