Love Game
唇が離れ
「瑞希」
漣の胸に頭をつけ
「分かってるの、蓮が行かないといけないのは。それに絵梨香ちゃん達も一緒だから」
「ん」
そっと髪を撫でながら
「言いたいこと全て言って。隠さないで」
「……」
「瑞希」
「き、今日ライヴで麻耶さんが…漣にしなだれかかるようにしてるのを見て…何だか胸が痛かった。べ、別に漣と麻耶さんがどうのこうの」
「疑ってんの?俺と麻耶さんを」
肩を掴み胸から引き離し
「瑞希?」
「ち、違う」
「……」
「わ、私は漣の何もかもを知ってるわけじゃない。ほんの数ヶ月前までは漣はテレビで見るだけの人で…蓮が誰と付き合ってるかなんて…その年まで彼女がいなかったわけじゃないのも分かる。 も、もし麻耶さんと何かあったとしてもそれは過去のことで今は関係ないと」
「はぁ~やっぱり疑ってたんだ」
「…ご、ごめんなさい」
「まぁな、あんなにべったり引っ付かれてんのを見たら疑っても仕方ないか」
「……」
「何にもないから。今も過去も麻耶さんとは何もないから。何回か仕事をしただけだし。てか、俺もわけが分かんないんだよね」
「えっ?」
漣の発した言葉に思わず顔を上げる。