Love Game
ソファーに座り
「瑞希」
「うん?」
漣の隣に腰を下ろして
「えっ?れ、漣」
引き寄せられて…
「瑞希」
「どうしたの?」
首筋に顔を埋めて
「瑞希を実感してんの」
私を実感?
顔を上げて
「ん。俺の腕の中にいるのを」
漣の目尻が下がってる。
「ここ暫くは会えても仕事だけだったし」
そうだね。
あの一件以来こうして過ごすのは初めて
「漣」
「ん?」
「ううん」
「何だよ?」
「呼んでみたくなったの」
「ん?」
「ずっと『漣君』って呼んでいたから」
オフで2人きりの時以外はいつも『漣君』だから。
電話では『漣』って呼んでるけど、こうして面と向かって呼ぶのは本当に久しぶりだから。