Love Game
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気がつくと漣に抱き寄せられていた。
「あ、気がついた?」
髪を優しく撫でながら
「瑞希さんの髪、綺麗だね。黒くて艶々してる」
「……」
「瞳も真っ黒だし…まるで日本人形みたいだ」
「それって古風顔ってこと?ツンと取り澄ましたような」
「ククク…ホントに面白いね。確かにそんな感じもあるけど、瑞希さんは綺麗な二重だし古風って感じではないか。とにかく瑞希さんは可愛い」
「……」
可愛い、可愛いってからかってるとしか思えない。
漣から離れようとすると抱き戻され
「何処行くの?」
「帰る」
「はぁ?何を言ってんの。今何時か分かってる?夜中の1時だよ 」
「タクシーあるもの」
ベッドから降りてお風呂場へ
シャワーを浴びて化粧をしてる私を後ろから抱きしめて
「次はいつ逢える?」
鏡越しに視線が絡み合う。
「う~ん、分からない。ちょっと忙しいから…貴方だって忙しい んでしょ?」
私の耳にキスをして
「瑞希さんほどじゃないよ」
「…嘘ばっかり」
「瑞希さん」
「うん?」
「逢いたい」
「連絡して。漣君の暇な時に」
「俺が暇でも瑞希さんが忙しいでしょ?」
首筋にキスを…
「そんなに忙しいわけじゃないし。漣君の方が忙しいでしょう? 」
「一日中忙しいわけじゃない」
「……」
「瑞希さん」
シャツの裾から指を…
「漣君…駄目」
指を押さえて
「来週には逢えるから
「今週…逢いたい」