Love Game
『瑞希』
「うん?」
『逢いたい』
いきなり話しが変わった。
「漣」
『瑞希は?俺に逢いたい?』
「漣、貴方帰ってからお酒飲んだ?」
『あ、あぁ』
やっぱり。
酔いが回ると駄々っ子って言うか甘えたさんに加速がつく。
「もう遅いから寝よう。ね」
『一緒に寝たい』
かなり酔ってるわ、こりゃ。
『瑞希…』
「帰ってからずっと飲んでたの?」
『ん?風呂から出て…瑞希に電話してたのに掛からないから…』
で、今まで飲みながら電話掛けてたわけか。
私が電話に出た安心からか酔いが一気に回ったみたい。
「ごめんね」
『ん』
「明後日、いやもう明日か。仕事で会えるじゃない」
『ん。終わったら…来てくれる?』
「漣の仕事が大丈夫なら」
『ん…わか…った…』
「漣?」
『……』
暫くして
『すぅ~すぅ~』
寝息が聞こえてきた。
「漣…漣…」
何度呼び掛けても穏やかな寝息だけ。
風邪を引かないでよ。
気にはなるけど…
携帯をそのままにしておくことは出来ない。
充電もヤバそうだし。
仕方ないか。
「おやすみなさい。漣」