Love Game
「先生は?」
「今日はテレビのビューティーレッスンの撮り」
「あれ評判いいですね。真帆なんか録画して保存してますよ」
「真帆ちゃんも後、半年きったわね」
先生は真帆と敬吾君のことを知ってる数少ない1人。
「今が一番幸せなのかも知れないわね」
「結婚したらもっと幸せなんじゃないですか?」
子ども達も学校へ行き先生と2人コー ヒーを飲みながら
「そりゃそうだけど」
「……」
「真帆ちゃんが結婚するのは普通の人じゃないのよ。公表はしても表には出さない。その分マスコミにマークされるでしょう」
そっか。
結婚は公表しても名前も顔も一切出さない。
もしツーショットが撮れたらスクープになる。
何たって今をときめくスターの『桐原敬吾』の奥様なんだもん。
世間がその事実を受け入れるまではマークされるわけだ。
「真帆も大変ですね」
「ま、真帆ちゃんは確りしてるから」
「何ですか『真帆ちゃんは』って?私は確りしてないですか?」
先生がニッコリ笑って
「瑞希も確りしてるわよ」
その笑いは何ですか?
「私を騙しているんだもんね」
「えっ?」
どういう意味ですか?
「漣君と付き合ってるんでしょう?」
「せ、先生!」
どうして先生が?
い、いや夕べはそんなこと言ってなかった。