Love Game
「漣、ストップ!毎日かけてこなくていいから」
「俺の声聞きたくないの?」
う~嬉しそうに。
してやったりと笑ってる漣の顔が浮かぶ。
時計を見たらもう12時回ってるし。
明日また朝早いんだから。
「漣、本当にすみませんでした。毎朝そんなに早く漣に起きてもらうのは申し訳ないです。漣も仕事で帰るの遅いんだし矢野さんが迎えに来るまでゆっくり寝てて下さい」
「いや、男が一度言ったことは守らないと」
どこまでも意地悪言って喜んでるよ、このサディスト男は!
「れ~ん!」
「ハハハ…瑞希にそんな声でお願いされちゃうと仕方ないな」
「……」
「分かったよ」
「あ、ありがとう」
ほっと一安心。
毎日夜更かしさされちゃ堪んないもん。
「その代わりに」
「あ、はい」
「毎日メールだけはしろよ」
「うん」
「毎日じゃなくていいから電話もしろ」
「えっ?それじゃ起こしちゃうじゃない」
こっちも真夜中にはかけなくないし。
「誰もそっちの夜中にかけろなんて言ってない。そうだな、瑞希が10時半から12時頃に手が空いていてまだ寝てない時にかけて」
「えっ?でもそれじゃ」
漣を起こしちゃうじゃない。
「大丈夫だから。な、瑞希」
「う、うん、分かった。電話する。でも漣、無理して起きなくていいから。メッセージだけ吹き込んどくから」
「ん、分かった。もうだいぶ遅遅くなったな。もう切るわ。瑞希寝ろよ」
「うん。漣も今日一日頑張って」
「あぁ。瑞希」
「うん?」
「おやすみ」
「おやすみなさい。フフフ…そっちは朝だったね」
「フッ じゃあ」
「うん」
携帯を切って…
もう12時半 。
早く寝なくちゃ。
絵梨香ちゃんに早く寝ろって言ってる私が目の下に隈を作ってたら話しにならないわ。
漣の声が聞けたし今夜はゆっくり寝れそう。