Love Game


「あら、弘樹だわ」

通話ボタンを押して

「どうしたの?なにを焦ってんのよ? えっ?うん、今一緒にいるわよ。えっ?…う、嘘!どこから…うん、分かった。で、漣君は?」

えっ?

今…漣って、漣がどうかしたの?

絵梨香ちゃんを見ると絵梨香ちゃんも私を見て

「うん、ちゃんと話すから。でもそっちが…うん、弘樹、貴方が頑張らないと。うん、また後で。何時でもいいから。…うん、じゃあ」

携帯を切った絵梨香ちゃんに

「漣に何があったの?」

まさか事故にあったとかじゃないでしょうね。

「絵梨香ちゃん」

「瑞希さん、落ち着いて聞いてね」

「……」

やっぱり事故?

「週末発売の雑誌に漣君と瑞希さんが出るんだって」

「えっ? 雑誌に? 私と漣が? それって」

「そう。リークされたみたい」

「リーク?」

いったい誰に?

「それも出版社だけでなく新聞社にもだって」

「えっ?」

複数社にリークってことは

「よほど確信あるってことよね」

「瑞希さん、なに他人事みたいに落ち着いてるの?」

いや、落ち着いてなんかいません。

あまりにも驚きすぎて頭が働かないだけで。

「写真送られてきたんだって」

「写真?」

何の?

てか、私は漣の専属だから一緒にいても誰も違和感持たないけど。

「うん。瑞希さんが漣君のマンションに入るとこと出るとこ」

「えっ?う、嘘!今回のマンションは引っ越したばかりでマスコミには」

バレてないはずだよね。



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