Love Game



RuRuRuRu

『漣君』

朝早くから絵梨香の電話で叩き起こされた。

「なんだよ、こんな早くに」

こっちは夕べ遅くてさっき寝たとこだ。

『瑞希さんの居場所が分かった』

「……」

『聞こえてる?』

「あ、あぁ。瑞希何処に?」

眠気が一気に吹っ飛び、上半身を起こす。

『パリからスペインに行ってたようだけどクリスマスをパリの折原さん一家と過ごす為に戻って来るって』

「折原さん?」

誰だ?

『コーディネーターさん。この間の写真集の仕事でお世話になった人。瑞希さんは前から知り合いみたいだけど。さっきクリスマスカード贈ったお礼の電話が着て話してたら『瑞希さんならイヴにはパリに来るわよ。約束したもの』って。折原さんは例のことを何も 知らないから。だから私と電話で話したことは瑞希さん に内緒にしてくれって頼んだわ。私と話したのが瑞希さんに分かったら瑞希さんパリに戻らないと思うのよ』

絵梨香の話を聞きながらスケジュールをチェックする。

引き出しからパスポートを出して

「絵梨香、瑞希の泊まるホテル分からないか?無理ならその折原さんって人の住所と電話番号を教えてくれ。それと矢野さんと一 緒か?」

『違うわよ。漣君夕べ遅かったじゃない。折原さんの住所と電話番号はメー ルする。泊まりそうなホテルも聞いてみるわ』

「頼む」

電話を切り



< 472 / 539 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop