Love Game
今日は事務所での打ち合わせ。
時間は2時か。
少し早めに事務所に行き
「社長いますか?」
スタッフに聞いてアポを取ってもらう。
「失礼します」
「どうした?ま、座れ」
「先日から本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
改めて謝罪を。
「もういい。そんな大きなスキャンダルにはならなかったんだから。他の事務所にもあの男の噂はもう耳に入ってるし。あの広告代理店から年末で依願退社すると連絡がきた。だけど依願退社って、うちなら即刻クビだけどな」
「……」
「広告代理店は確かに芸能事務所にしちゃ大事なもんだ。だがな勘違いしてる奴が最近多すぎる。お互い持ちつ持たれつの世界。 自分の仕事に関連してるタレントのスキャンダルを流すなんて自分の会社を裏切ってるのと同じことだ。広告代理店の人間がすることじゃない。もう誰もそいつを信用しないし会社も信用されなくなる」
「……」
「で」
「はい?」
「改めて聞くが…本気か?」
「はい」
「…ま、とにかく座れ」
ソファーに腰を下ろし