Love Game



「同じことをお前にも言える」

「えっ?」

意味深に笑い

「ただのクールビューティーなだけのモデルの『漣』に過ぎなかったお前が、本当にやる気があるのかないのか分からんかったお前がだな、最近意欲が出たって言うか…それに芝居に深みが出てきた、う~ん艶が増したなと思って、あ、こりゃ漣も誰かに惚れたなと」

「し、社長!」

俺もバレてたのか?

「さすがに相手までは知らなかったけど」

「……」

「まあな、22や3で女っ気なしなんて考えたらありえないし、変な女にさえ引っかからなかったら俺も別に口出しすることもないし。そりゃヤバいのと関わったら阻止するけどな。あの麻耶の時のように。それは絵梨香も他のタレントも同じだ。見込みのある、やる気のある…稼いでくれる奴は俺には守る義務がある」

やはり…人間の大きさが違う。

こんな時だが、この事務所に、社長に出会えてよかった。


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