Love Game
「瑞希さんは彼氏は?」
「えっ?」
「確かいたよね」
あ~前に話したっけ。
「別れた」
「えっ?」
「可愛い恋人が出来たんだって」
「えっえぇぇ~何ですか、それ?ありえないし」
「まぁ、長すぎたから」
ワインをお代わりして
「何年付き合ってたんですか?」
「えっと、3年半くらいかな」
「どうして付き合ったんですか?あ、ごめんなさい」
絵梨香ちゃんがペコッと頭を下げる。
「ううん、いいわよ。高校の先輩なの。その時は単なる先輩後輩だったんだけど3年半前にね、クラブの先輩の結婚式で再会して …それからかな。話があって優しくて一緒にいて楽しかった」
「そうなんだ」
「でも仕事が仕事だし、相手は普通のサラリーマンだったしね、 結構会う時間って少なかったかも。でもね、理解してくれてた『 瑞希は仕事が好きなんだから』って。それに安心しきってたのかな」
「プロポーズとかは」
「未だだった。でも、はっきりプロポーズはなかったんだけど、こんな家に住みたいねとか話してたんだよね。 だから、いずれは結婚するつもりだったし、彼もそう思ってるんだと思ってたんだ けど『疲れた。いつも横にいてくれる奴が出来た。お前は強いか ら』 なんて言われちゃた」
「何、その男サイテー!瑞希さんの本質を見抜いてない。瑞希さんって案外脆いとこあるのに」
「絵梨香ちゃん」
驚いた。
あの人より絵梨香ちゃんの方が私を理解してる。